「出っ歯は顔つきを大きく変えます」
出っ歯は容姿だけの問題ではありません。
アングルⅡ級の咬み合わせでは深い過蓋咬合になる事もあります。
この過蓋咬合では、口の中が狭くなる為に、発音が不明瞭となり、滑舌も悪く、声の響きも良くありません。
上あごがきちんと育たないと、咬み合っている下あごも発達出来ません。
これを「靴の原理」と言います。靴が小さければ足が育ちません。あごも同じなのです。
口を閉じていても、前歯が出てしまう状態になると、やはり歯科医院で矯正処置をしてもらわないと治りません。
治療方針も、歯科医によって異なります。
引っ込んだ下あごを前方に移動させた方が良いと思いますが、上あごの小臼歯を抜歯して、引っこめる方針の歯科医もいます。
どうしても上あごを引っこめると、顔の印象が貧相に見える事が有りますので、抜歯矯正の提案をされた場合には、良く説明を聞いて、納得した上で処置を受けて下さい。
抜歯をする事は、抜いた歯を元には戻せない処置だからです。
また叢生が原因の出っ歯もあります。
これもケースバイケースですが、簡単な床を使用した装置で治る場合も有ります。
ただし、これは年齢だったり、開始時期によります。
当然年齢は7~9歳頃ならば有利ですが、子供さんによっては歯の萌出が早い子も遅い子も様々ですから、見てみないと分からない場合は多々あります。
とにかく出っ歯は顔つきを変えるという事を理解した上で、早め早めに歯科医院に相談するのが大事です。