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「反対咬合」に注意
反対咬合とは、下の歯が上の歯より前に出ている状態です。
一般的には「受け口」とも言われます。非常に目立つので、家族の方でもすぐに分かるかと思います。
専門学的には、
「上あごの連続する3本以上の前歯の咬合が逆になっている状態」を反対咬合と言い、
1歯もしくは2歯の場合と臼歯の反対咬合は、交叉咬合と言い、区別されます。
交叉咬合や反対咬合のお子様は、前歯でうまく咬み切ることが出来ません。
アゴを横に動かすのが難しいからです。前歯を使わないので、上あごに発育刺激が加わらないので、発育空隙も足らず、叢生になる可能性も高くなります。
容姿に及ぼす影響も大きいです。上唇が薄く、下唇が厚く突き出した受け口特有の顔立ちになります。
それと、上あごから鼻にかけての中顔面が未発達の為、顔が平坦になり、その結果横から見ると、下あごが突き出して三日月状の顔立ちになってしまいます。
反対咬合は、お家の方が見た目で気付きやすい事も有り、幸いな事に来院数も多いです。
幼児の発症率は16%もありますが、驚く事に12歳になると2.4%と大幅に減ります。
ほとんどの反対咬合は、放っておいても治ってしまうのです。
その為、幼児の反対咬合は、「一旦様子を見ましょう」と言う事になります。
しかしながら、少ないとは言え、50人に1人は重篤な状態になるのも事実です。
自分の子が、50人のうちの1人にならない様にさせない為には、なぜ幼児の反対咬合が勝手に治ってしまうのかを知っておきましょう。
次回は、反対咬合の原因について考えてみましょう。