「歯の先天性異常」
正常な永久歯の本数は上下合わせて28本です。親知らずは歯数の中には入れません。
しかしながら、生まれつき永久歯の1本以上欠損している方が、10%の確率で存在します。
歯があっても生えずに留まっている「埋伏歯」、生まれながら歯の本数が多い「過剰歯」も先天性異常です。
生まれつき歯の本数が少ない場合
先天性欠如歯のほぼ半数近くは1歯のみの欠如ですが、30%は2歯欠如、残りはそれ以上の欠如です。
乳歯が抜け落ちた後に、なかなか永久歯が萌出しない事でおかしいと思い、歯科医院でレントゲン撮影されて初めて欠如を知らされます。
最も多いのは小臼歯が生えてこないパターンが最も多く、次に続くのが下顎の側切歯の欠如です。発症率は10%くらいで、1クラスにレントゲン撮影したら3人~4人はいる計算となります。
7才過ぎても下顎の前歯の乳歯が残っている場合は、先天性欠如の疑いが有ります。是非、歯科医院で相談してレントゲン撮影をしてもらいましょう。
乳臼歯は10~11才頃に永久歯の小臼歯に変わります。
もし12才過ぎても乳歯が残っている場合は、小臼歯の先天性欠如を疑ってみて歯科医院を受診されて下さい。
欠如歯が有る場合は、第二大臼歯の萌出のタイミングと乳歯の抜歯のタイミングがうまくいけば隙間をうまく閉じれる可能性があります。
生まれつき歯の数が多い場合
欠如歯とは逆に歯の本数が多いのが「過剰歯」です。
「過剰歯」のほとんどが歯の形が奇形で、生えないで埋伏している場合が多いです。
特に上あごの中切歯の間に見つかることが多いです。
むし歯治療等でレントゲン撮影して偶然見つかる事が多いです。ほとんど抜く場合が多いと思います。
いずれにせよ、先天性の異常は歯科医院にて相談して下さい。
ただまれに、歯牙腫など歯の腫瘍が過剰歯と間違えられる時が有ります。
とにかく心配な場合は歯科医院で調べてもらって下さい。