「離乳食の食べさせ方」
どうして前歯を使う咬断運動をしなくなってしまったのでしょうか?それを考えてみます。
この悪い習慣は実は赤ちゃんが離乳食を食べる時から始まっています。
口元にスプーンを近づけると、赤ちゃんは本能的反射で顔を前に出し、口を開けて、スプーンにかぶりつこうとします。
歯がまだ生えていない時期は、唇と舌を使って飲み込む練習をしています。
歯が生えて来ると、歯と歯茎を使って咬む練習も加わります。この時に
赤ちゃんが自分からスプーンにかぶりつく事がとても重要です。
しっかりと口を閉じて、食べ物を口に入れる事で、反射的に前歯で咬むスイッチが入ります。
これが正に、咬断運動をする為の訓練の開始なのです。
ところが、世の中のお母さん達は忙しすぎて、赤ちゃんがかぶりつくのを待っていられません。
逆に良かれと思って、お母さんがスプーンを赤ちゃんの口に持っていってしまいます。
これでは、赤ちゃんは口を開けて飲みこめば良いだけになってしまいます。
咬断運動の練習が出来ません。
離乳食は栄養補給だけでなく、口と舌を上手に使う為の訓練でもあります。
スプーンを赤ちゃんの口に近付けたら、赤ちゃん自身が自分から口を開けてかぶりつくまで、是非待ってあげて下さい。