「顔のゆがみの原因になりうる交叉咬合」
交叉咬合は、あごの形を変えてしまうだけでなく、左右の目の大きさにも影響する場合があります。
左右の目の大きさが違う子供さんがいたとします。
咬み合わせを見たら、臼歯の交叉咬合になっている側の目が小さくなっていました。
この症例の場合、臼歯の歯列改善を試みて、目の大きさが均等になりました。
正しい咬み合わせが、目の大きさにも改善を認めました。
目の大きさが均等になったのは、解剖学的に目の下の頬骨体部と頬骨弓が正常な刺激を受ける事で、発育したと考えられます。
頬骨は頬のボリュームを形成している骨で、体部と弓部から出来ております。
体部は眼球を保護する壁の一部となっております。
咬み合わせが、顔の育成に影響を与える事がよく分かります。
ポイントは
奥歯の交叉咬合は放置しないで、歯科医院で相談しましょう。
反対咬合の発症原因はほとんどが機能性のものですが、歯の生える位置により発症する歯性のものも有ります。
前歯の反対咬合は、上あごの前歯が内側に生えてくる萌出位置異常のケースが基本的には多いので、歯科医院での治療が必要となって来ます。
軽度な物であれば、おうちで簡単な装置で治す事が出来る場合が非常に多いです。
もちろん、自己判断は危険ですので、一度歯科医院で診てもらうのは必須ですが、上あごの前歯はまず中切歯と呼ばれる真ん中の2本の歯が7才頃に生えてきます。
次に、中切歯の隣に側切歯が生えてきます。このタイミングで交叉咬合になっていれば、簡単な装置やアイスの棒の様な物で押し出してあげたら良いのです。
次回は、どの様な悪影響が、機能性の反対咬合や交叉咬合の原因になっているかを考えてみましょう。