「すきっ歯」で大丈夫?
厚労省の統計上では、子供さんが100人いれば44人に叢生が発症すると出ています。
残りの56人は永久歯がきれいに並ぶ事になります。
この違いは、元々乳歯の前歯に隙間が有るかどうかがポイントです。
子供さんのお口の中を確認して、乳歯の前歯が「すきっ歯」の状態で生えていればまず心配はありません。
逆に乳歯の段階で、きれいに生えて「すき間」がない時は心配な状態です。
この状態がきれいなので、保護者さんからすれば歯並びが良いと安心しておられる方も多いのも現実です。
少し専門的な話になりますが、乳歯の前歯にたくさんの「すき間」が有れば、永久歯が生えてきた時に叢生にならないで歯が並んできます。この良い「すき間」の事を
発育空隙
と言います。
前歯が「すきっ歯」になる様に育てていくには、歯のアーチが正しく発育する為の刺激を与える必要があります。それは毎日の食事です。奥歯で咬むのも勿論必要ですが、前歯を使って咬んで
咬断運動
をする事がもっと必要です。
その咬断運動で、あごの中の歯槽骨に刺激が伝わり、歯のアーチが発達して行きます。
食事の内容と食べ方を変えれば、歯のアーチはきちんと成長します。
前歯をでこぼこ(叢生)にさせない為には、「すきっ歯」に育てて行くのが正解です。
特に低年齢の時は、「すきっ歯」で大丈夫です。例外は、あまりにも乳歯のサイズが小さすぎて、永久歯のサイズが大きすぎてアンバランスになる場合です。
しがしながら、おおむね「すきっ歯」の」方が歯のアーチが並ぶ為には必要と考えます。